2017-08-20

男がピクる時 池袋の巻

 男の眼は、女についていない。まったく違うものを見て、感じている。街を歩いていても、そうだ。そのことを写真と言葉で見せる。


池袋は人が行き交う、にぎやかな街だ。かつ、居心地がよい。なぜかというと生活臭があるからだ。他の繁華街とはちがう。生活臭を隠そうともしないのか、隠しきれないのか、わからないが、池袋は少しクタびれている。ちゃんと陰がある。




待ち合わせの時、他の街だったら「お待たせ、元気だった?」と言うところを、池袋だったら迷わず一言目に「おつかれさま」が出る。「おつかれさま」が似合う街。だって、そりゃ疲れるから遊ぶんでしょ。

池袋を人に喩えるなら、きれいな服着てるけど目の下にクマがある、とか。さわやかな笑顔で応対しているけれど、拳を握りしめている。顔は整っているのに食べ方が野性的、とか。そういう魅力がある。

言っておきますが、こういう凹んだ部分は惜しいのではなく、オイシイのです。池袋もそんなところが魅力的。空気がはりつめていなくて心地いい。疲れていても、街になじんでちょうどいい。


池袋といえば、疲れを癒すビジネスホテルも多い。ラブホテルも。

ラブホテルの「休憩〇千円」って、何なんですか。どうせ休憩なんかしないくせに。それを休憩と呼ぶ、奥ゆかしさ。休んでないのに「休憩」なんて言うから、クタびれちゃうんですよ。


こんなところで、ほんとに休憩するんですか。