2017-01-21

ベートーベンさんが好きです。特に、髪型が。そして、小ボケの効いたレコードジャケットが。

 おれはクラシック音楽の知識や理解力が全然ないのだが、時々ジャケ買いをしてしまう。ほとんどベートーベンさんです。まず、聴いてみてハズレがない。それに、レコードをそろえればそろえるほど、ジャケットデザインが面白くなってくる。だから、またジャケ買いでベートーベンさんを買ってしまう。


ベートーベンさんと言えば、眉間にしわを寄せた、気難しそうな顔が浮かぶ。実際にお会いしたら、怖い印象だ。レコードのジャケットに描かれるのも、やはり、しかめっ面ということになる。
ベートーベンさんのレコードはたくさん出ているが、ジャケットに写る時、ベートーベンさんは必ずしかめっ面なのだ。それが反復されると、少しオモシロイ。


 こんなこと、他の作曲家やアーティストであります?せっかくレコードを出すのに、毎回必ず、しかめっ面で写るなんて。モーツァルトを初めクラシックの作曲家は微笑の肖像画ばかりだし、バンドだったら、ここぞ!とかっこつけた表情で写る。アイドルのCDで、その子が不細工な顔して写ってることなんて、ないでしょ。


 ベートーベンさんの、ふてくされた表情が写ったレコードを並べると、オモシロイ。たとえば1シリーズ物で並べると、こんな感じ。






 ベートーベンさんは、もう、ずーっとふてくされた表情。デザイナーが使う色調も、自然とくすんだ色ばかり。レコードを買い揃えるたび、壮大な小ボケなんじゃないか、と思えてくる。

死後二百年ちかく経って作品を愛されているベートーベンさん。同時に、レコードを出す度に仏頂面をいじられるベートーベンさん。大好きです。

2017-01-15

ポンコツ新聞の新しいの

 予定より少し遅れたけれど、フリーペーパー「ポンコツ新聞」の郵送準備中。

今回は、制作方法を変えてみた。まず、2号同時に制作して、印刷や郵送の手間を省いてみた。これは、効率がよかった。印刷して、描き直して、の繰り返しが楽になった。もうひとつは、印刷する手段を変えて、用紙も変えてみた。これは、好き嫌いある。おれ個人も「変えてよかった」と思ったり「前の方がよかった」と思ったり、交互だ。

書店や雑貨屋さんで見かけた方は、ぜひ手に取ってみてください。



2017-01-07

かわいい、蓮の花畑



 これは、とある「女性ファッション雑誌の写真」を撮った写真だ。人気モデルがスタイリングやメイクについて語るイベントに集まった女の子たち。

この写真から匂いたつ気迫に、おれは圧倒されてしまった。彼女たちがそれぞれ「かわいくなりたい」と願う気持ち。そう願うこと自体がかわいいし、それぞれの笑顔は瑞々しい。だが、それが密集すると蓮の実のような凄味がある。

 だいいち、女性にとって「かわいい」ことはしんどい。かわいいだけでは飯は食えない。かわいくない人や男と同じくらい努力をしないと生きていけない。かわいくいるためには、それに加えてメイクをしたり、ネイルをしたりしなくちゃいけない。

興味のない男どもから口説かれるのは我慢できるとしても、きっと性的な視線を感じる場面は男より多いんだろうな。月に一度は必ず体調を崩すのも面倒だ。男のおれからしたら信じられないのが、トイレに行った時に流水音ボタンを押して排泄の気配を消すエチケットだ。ああ、もう大変だ。「男はつらいよ」だけど、女がかわいくいようと思ったら、もっとつらいよ。

それなのに、どうして「かわいくなりたい」と願う?なんて、彼女たち自身も答えは持っていない。花は勝手に咲くのだ。