■主旨
楽しいから、みんな、自分で作ったマンガを電子書籍にして配ろうよ。
いろいろなやり方はあるけど、おれの一番カンタンだと思う方法を紹介するね。
もっといい方法があったら、教えてね。
(自分で作る時も手順をすぐ忘れるので、他人に説明するのと同じくらい丁寧にメモしておきたい)
■やること
(1) 「描く」 紙にマンガを描く
(2) 「スキャンする」 画像データにする
(3) 「構成する」 電子書籍端末の画面サイズに合わせて、画像データを配置する
(4) 「製本する」 画像ファイルを電子書籍ファイルに変換する
(3) (4)は、どんな端末で読むかに依存する。
ここでは、kindle paper whiteで読む、という想定。
■使うもの
自分の描いたマンガ
当然。
近所のセブンイレブン
やること (2) 「スキャンする」は、コンビニの複合機を利用する。
買うとかさばるし、メンテが面倒なので手軽さを優先。
画質に相当こだわるのでなければ、十分だと思う。
USBメモリ
コンビニ複合機でスキャンしたデータを保存するのに使う。
Adobe Photoshop CS2
やること (2) 「スキャンする」の後、画像の加工に使う。
現在、実質無償で使える。
Adobe Illustrator CS2
やること (3) で「構成する」で、画像を配置するのに使う。
現在、実質無償で使える
Kindle Comic Creater
やること (4) 「製本する」で使う。
■(1) 描く
(1-1) 全体の構成を考える
表紙、マンガ、最後のページがあればよい。
最後のページには、発行年月日とか、あとがきを描く。
これがないと突然、電子書籍が終わってビックリしちゃう。
(1-2) 本につめこむ部品のうち、手で描くもの、パソコンで作るものを決める
表紙のタイトル、作者名 : パソコンで打ち込む
絵 : 手描き
セリフ : 手描きだけど絵とは別に描く
最後のページ : パソコンで打ち込む
など。
パソコンで打ち込む文字も、別々に描いた絵を、最終的に(3) で画像ファイルとして
重ね合わせる。
おれは、絵とセリフはA4のケント紙に墨汁で描く。
少し縮小されること、後で構成することを前提に、紙の好きなところに描く。
文字を大きく描くのが苦手なので、絵と縮尺率を変えるために
セリフだけ別の紙に描くこともある。
■(2) 「スキャンする」
近所のセブンイレブンの複合機にUSBメモリを挿して、
マンガをスキャンする。
設定は、A4、白黒、600dpi、写真、TIFF形式。
(600dpi設定が使えるのはTIFFだけだったと思う)
スキャンした画像を持ち帰り、Photoshop CS2でTIFFファイルをGIFファイルに変換する。
(2-1) GIFに変換する
スキャンしてきた画像は、以下の不都合がある。これを1ファイルずつ直す。
単純作業で、20ファイルで30分くらいかかる。
(ここが多少面倒な作業で、ゆくゆくは自動化したい)
・ ピクセルが正方形でない
・ グレースケールモードでない
・ 背景が白い(透明でない)
スキャンしてきた画像をまとめてPhotoshop CS2にドラック&ドロップして、
以下のショートカットキーを押す。+は「同時に押す」。
・ ピクセル縦横比を正方形ピクセルにする。
Alt + I、 X、 「正方形」を選択
・ グレースケールモードにする。
Alt + I、 M、 G
・ 背景を透明にする
ツールボックスの消しゴムを右クリックして「マジック消しゴム」を選択して
透明にしたい箇所(白で塗りつぶしたくない箇所)をクリック
・ GIFファイルとして保存する。
Alt+F、 W、 ファイル形式「GIF」を選択
・ ファイルを閉じる。
Ctl + W
元ファイルを上書きする場合は、スキャン直後のファイルをバックアップしておくように。
(2-2) 部品に分割する
A41枚サイズの画像ファイルから、部品を切り抜いて、部品単位に画像を分割する。
さきほどGIFに変換したファイル(バックアップしておくように)をまとめてPhotoshop CS2に
ドラック&ドロップして、以下の作業を繰り返す。+は「同時に押す」。
60部品で30分くらいかかる。
注意事項は、サクラエディタのショートカットキーと競合していること。
タスクバーのサクラエディタアイコンを右クリックして「サクラエディタの完全終了」しておく。
・ 部品を範囲選択して切り抜く。
Alt, I、 P
・ GIFファイルとして保存する。
Alt+F、 W、 ファイル形式「GIF」を選択
ファイル名は連番を打つとよい。
・ 次の部品を選択するために、もとにもどす。
Ctrl + Alt + Z
さあ、これで部品となる画像ができた。ここいらでいったん休憩しよう。
部品になった絵を見ると描きなおしたい箇所に気づいたりする。