夜、新宿駅を歩いていると、街頭演説が聞こえてきた。ふだんなら聞き流すのだが、少しだけ気になった。
ちょうど、その日に新しく刷ったフリーペーパー「ポンコツ新聞」を、配布してくれる店に郵送したのだ。手に取ってくれるであろう、顔の見えない相手にむけてフリーペーパーを作っている自分。目の前を通り過ぎる人の流れにむけて演説する人。共通点を感じたのだ。
街頭演説は曰く「職場で残業を強いられ、つらい思いをしていませんか。毎日、遅くまで仕事をさせられていませんか。一緒に労働環境を変えていきましょう!」そうですか。確かに、問題のある労働環境は改善が必要だ。働き方や、仕事について考えさせられるニュースが、今年もいくつもありましたね。
でもね、その演説をやっているのが、平日の18時なんだ。演説のターゲットは、絶対にそこにいないんだ。
苦笑いをするとともに、自分のフリーペーパーもちゃんとターゲットのいる場所で配ろうと思った。