2017-06-10

ツツジ

ツツジの狂い咲き。生殖の為に、咲き競い、恥じらいもなく誘惑する。







 花が咲き誇っているのを見て圧倒されるのは、そういう事だろう。生殖にかける気迫の凄さと、その誘惑の強い刺激。

生命と同時に死も匂うから、人間なんか怖気ついてしまう。

それを尻目に、ツツジは恥じらいなく咲く。その舞台は、自動車道路脇のちょっとした植え込みだ。場所も選ばず、置かれた場所で見事に咲く。



 これを人間がやったら、どうなるんだ。今だったら警察に捕まっちゃうのか。これを何重にもオブラートに包んで、人間は日常生活しているわけだ。

五社英雄の映画を思い出す。フィクションの世界で、人が花のようだった。逆に言うと、人間のようで、現実世界で見たことのない人ばかりだ。

だから憧憬するし、オモシロイ。じゃあ、何で日常生活で実際にやらないのか。やっている人がいるのを、おれが知らないだけかな。