All You Can Buy
宮台真司さんの書籍で「人は、消費財に囲まれて癒される」という事に気づかされたが、ドラッグストアを見かけると、まさにその通りに実感する。
ドラッグストアは、薬品を売るだけではない。食品や雑貨や、消費財を露出し、訪れる人々を癒しているのだ。
もう慣れてしまったが、ドラッグストアの店内は異様な光景だ。
煌々と明るい照明、
テンションの高い店内放送、
薬事法を意識した「意味がわかるようで、わからない」キャッチコピー。
自己啓発書か、宗教のセミナーみたいだ。
これが、中毒性が強い。用事もないのに立ち寄ってしまう。まさに、ドラッグ。
外国からの観光客がドラッグストアで大量購入しているのを見て、私たち住民は冷ややかな目を向けているけれど、何のことはない。
初めてドラッグを味わったら「もっと、もっと」と求めてしまうのは、自分の身にも覚えのある事だ。
ドラッグの常習癖のある者が、初めて試した者のテンションの高さを笑っているだけで、同じ穴のムジナなのだ。