2016-04-03

好きな映画について、おれができること

■映画「ミッドナイト・ラン」を観た。大好きな映画で、くりかえし観ている。


決して文芸的ではないアクション映画だけど、味わい深い。ロバート・デ・ニーロの表情が豊かだ。「二度見」に漂うオスの哀愁。

映画「ミッドナイト・ラン」は長らく、まともなDVDが手に入らなかった。それがamazonビデオに加わり、つい先日プライムビデオに加わり、amazonプライム会員なら無料で観れるようになっていた。それで、何度目かの観賞にとびついた、というわけ。



■好きな映画について、できることはいくつかある。

  1. 名画座へ足を運ぶ
    好きな映画が、スクリーンで観れる幸せったらない。スケジュールに作品名を見つけた時の発掘したぞ!という喜び。街の隅の名画座で、大好きな映画をこっそり愉しむ。独り占め感や優越感もちょっと混じる、満足感がある。
  2. について、語る
    友人知人に魅力を語ったり、原作や批評を読んだり。見どころや解釈の違いに腹をたてたり、笑ったり。
  3. 映像ソフト(DVDやblu-ray、VHS)を所有する
    いつでも観れるうれしさ。本棚で背表紙を見かけるのも心地よい。きっと、瞬間的に心地よい記憶があふれ、また強化されるのだろう。

    この点、「今、ストリーミング配信で観ている映画のポスターを壁に飾れるサービス」って、流行ると思う。ポスターのような薄くて大きいディスプレイを壁にかけておくと、好きな映画の存在を存分に感じられるやつ。

好きな映画についてできることが、ひとつ減りつつある。
それは、映像ソフトを所有する喜びだ。ストリーミングにとって代わられつつある。

ストリーミングはとっても便利で、おれも恩恵を受けている。荷物が減り、どこにいてもインターネット経由で視聴できる。将来はアーカイヴも、もっと充実するだろう。


■一番心配なのは、好きな映画について、お金を払うチャンスが減ることだ。


ストリーミングの料金が、ちゃんと作者に還元される仕組みであってほしい。

作品単位のレンタルなら、きっと料金の何割かが配給側にいくんだろう。

では、見放題ではどうだろう。たとえば、おれが年会費を払って映画「ミッドナイト・ラン」だけを観たとする。おれの払った会費の何割が配給側にいくんだろう。

映画が産業として死なないよう、ちゃんと作者にお金がまわってほしい。