■手に取ったきっかけ
生業にしている仕事のプロジェクトが外的要因で行き詰ったので、視点を変えるきっかけがほしかったのかな。
■新しいアイデアを創造する思考法「水平思考」
本書は、まず巻末の要約を読むとよい。
はっきり言って、本書の論理的な内容は、その数ページがすべてだ。
巻末の要約を読んで「言ってること、だいたいわかるな」と共感したら、
内容を読み進めると心地よいだろう。
ただし、答えが提示されるわけではない。
■ジャズ・レコードのレビューだと思って読め
本書を読んでも「これが水平思考だ」と、はっきりとはわからない。
「水平思考」というのは著者の造語で、論理的な思考を「垂直思考」と対比して名づけている。
つまり、水平思考は「論理的な思考を超えたもの」なのだが、書籍という論理的な媒体で描写することは難しい。
本書が工夫しているのは、視覚イメージに例えて上手に説明しているところだ。
その第四章のおかげで、おれは「わかったような」状態になった。
残りの章は、以下について語る。要約のとおりだ。
- 水平思考の定義
- 水平思考が、どのような新しいアイデアを生んだか。
- 水平思考を阻害する「ラベルづけ」
■水平思考の実践のためには、少し物足りなかった
次は、水平思考で有名な、横井軍平さんの本に手を伸ばそうと思う。
「水平思考の世界 固定観念がはずれる創造的思考法」
エドワード・デボノ著 藤島みさ子訳
きこ書房
著者は、「6つの帽子メソッド」の開発者だということ、
思考法を演繹して「話し方」について軽薄なタイトルの本を書いている、
ということを事後に知った。