2015-10-19

後悔しない射精、またはジャケ買い

■絶対にレコード店はなくならない


 データで音楽を聴くようになって久しい。それでも、レコード店をうろつく楽しみはなくならない。

これはどんな曲かな、と思いながら、頭の中で鳴っている音楽を聴くのが楽しいからだ。

こどもの頃は何も買わずに帰って、想像したとおりに作詞作曲して、後日答え合わせをすることもあった。

どんなにストリーミングやダウンロードが普及してもレコードはなくならない。これまで少し市場に過剰に拡大してただけだ。どんなに電子書籍が普及しても紙の本がなくならないのと同じ。おれも電子書籍で遊んでいるので、こんなことを言うのもおかしいけど。

■アドバイス


 おれは衝動買いをしたことがない。レコードを除いては。衝動買いは射精に似ている。女性にもわかってもらえると思うけど、後悔することもあるってことだ。

もし、おれが過去の自分にアドバイスできるとしたら「相手を選べ。個性のないやつは選ぶな」だけだ。個性がない相手は、当然ながら、つまらない。必ず後悔する。個性がある相手なら、楽しめるかどうかは自分の度量次第だ。


■想像の爆発、ジャケ買い


 個性のある相手が自分の琴線をはじいたら、アプローチせねば死んでいるも同然だ。

個性の強い相手を探すなら、レコードならジャズの棚をあさるのがいい。

自分のなかで爆発した想像はいったん置いて、期待はせずに針を落とす。

■蛇足


ジャズやブルーズの、丁寧にリイシューされた編集盤で、ジャケットが魅力的に見えたら、ハズレが少ない。
こんな、カッコイイのが見つかるんだよ。