2015-12-29

読書感想文「水の上を歩く?酒場でジョーク十番勝負」

 ジョーク、小咄が好きなので手に取ってみた。素敵なジョークがいくつもあった。おれにとっては打率2割くらい。これはすごい。ジョークの魅力を再認識できて楽しかった。思わずジョーク集をたくさん買いこんで、データベースを作り始めてしまった。

開高健さんと島地勝彦さんの対談のように演出されていて書評で「洒落た会話」と書かれていることがある。けれど、ほとんど書き直されているのは明白だ。また、島地さんの発言(として書かれている箇所)は、下品でつまらない。おれがキャラクターを存じ上げないので楽しめないのであろう。バブル当時の読者は、島地さんのキャラクターがわかっていて、笑えたのかもしれない。
書籍だけでなく映画でもなんでもそうだけど、主役を引き立てるための「つまらない奴」をどう描くかは難しい。「つまらない奴」として演出しないと伝わらないし、かと言って、本当につまらないと、作品自体がつまらなくなる。